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花の宴-緋-

沫雪かはだれに降ると 見るまでに 流らへ散るは 何の花ぞも

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半島から出られない8(俺様ver.)

はい、イタリア難民生活の続きにはなりますが、ずっと前に空が「うちらが悪友っぽかった」と書いたのを見て、カッとなって書いてみていたのです。でも、書いたところで痛すぎるだろと思って封印してました。日記っていうか、どうなのよこれ。


でも、この前、空とポッキーにさらしてみたら、なんか・・・いいのか?という気分になってきたので、アップしてみます。


一応書いておくと、フランシス=髭=空、トーニョ=親分=K、ギルちゃん=プーちゃん=私・・・となっております。セリフこそキャラに合わせた魔改造ですが、会話の内容と出来事自体は90%ノンフィクションです。


では、相当ヒマで、次に会って顔見た瞬間に私を憐みの目で見ない自信がある人のみ、続きからどうぞ!

拍手[1回]




「とりあえず、今日の宿の確保だな。同じく帰れなくなった人がいっぱい出ただろうから、すぐにホテルに帰って延泊手続きをしなきゃ。」

「フランシス~、延泊も急がなあかんけど、俺、もう服が限界や。この服だって、もう何回着たかわからへんわ」

「トーニョ、今朝自分のスーツケース開けてクサッって叫んだもんな・・・。トーニョのスーツケースの小ささは異常だよ」

「別にケチろうと思ったわけじゃないんやで?必要なもん入れたらこの大きさにおさまっただけやねん」

「その点俺様は、あらゆる状況に対応できるよう、大っ量に服を持ってきたからな!俺様マジ天才!」

「ギルちゃんは荷物はでかすぎ。重すぎてヴェネツィアの橋ヒイヒイいいながら渡ってたの誰だっけ?なんで二人とも、お兄さんみたいにスマートに荷造りできないんだろうね」

「俺は用意周到なんだよ!・・・とにかく、ここは二手に分かれようぜ!ホテルの延泊申請に行くほうと、コインランドリーを探すほうと」

「ホテルはトーニョがいいだろうな。英語できるし」

「よっしゃ、任せとき!」

「じゃあ、俺がコインランドリー探しに行ってやるぜ!」

「ギルちゃん、地図読める?ひとりでホテルまで帰ってこれる?」

「無理です。すみませんでした」

「あ~・・・なぁ、フランシス、実は俺もフランシス無しでホテルまで帰る自信無いねん。」

「・・・(使えねえ)・・・じゃあ、ホテルにはトーニョとギルで行ってこい。方向音痴も2人いればなんとかなるだろ。お兄さんはひとりでコインランドリー探してくるよ」

「マジかよ・・・!」

「俺らを見捨てんといて~!」

「ああ、もー、今から地図で説明するからよっく聞いとけよ。まず、ここがこの交差点で・・・ここがあのスーパーだから・・・いいか、このでっかい道に出たらまっすぐだからな!曲がろうとすんなよ!わき目もふらずまーっすぐだからな!お前らがいくら傾国級の方向音痴でも分かるだろ?」

「でも、フランシス、俺らに地図渡して、自分は大丈夫なん?」

「このへんの地図はだいたい頭に入ったから大丈夫さ。」

「(かっけえ・・・!!)」

「じゃあな、二人とも気をつけろよ。お菓子もらっても知らない人についていっちゃダメよ!」

「フランシスも、かわいい女の子見つけても隠し撮りとかしちゃダメやで!」

「フランシス、捕まるんじゃねえぞ!」

「・・・お前ら、お兄さんをなんだと思ってるの」



【10分後】

「なあトーニョ、俺たち今曲がったよな。フランシスは、曲がるなって言ってたよな?」

「でも、地図のとおりだとこっちの道が合ってんねん」

「ほんとかよ。見せてみろ」

「ギルちゃん見ても、俺よか分からんやろ」

【15分後】

「俺、この場所見たことあるぜ!!」

「あかん、これ、さっきフランシスと別れた交差点や!!」

「マジで!?」

【25分後】

「この歩道橋知ってるぞ!おととい買い物行ったときに歩いたよな!」

「こっちの道で合ってたんやな~。よかった~」

【一時間後】

「ただいまー。ホテルの延泊はできた?」

「おお、フランシス!ホテルはばっちりだぜ!!」

「おかえりー。ごくろうさん。コインランドリーはどないやった?」

「駅前にひとつ見つけたよ。予想以上に遠くて、こんなに時間かかっちゃった。お兄さんもークタクタ。」

「なあフランシス、ひとつびっくりすること言ってええか?」

「なによ」

「俺らがホテルに戻ったの、フランシスがここに帰ってくる5分前やねん」

「はぁ!?なんで!?だって俺、あの交差点で別れて、駅まで行ってきたんだぞ!?お前ら、俺の半分の距離しかなかったはずだろ!?」

「お前の読みが甘かったんだ。俺たちの方向音痴を見くびるな」

「ギルちゃん、悲しいから威張らないで・・・」










「・・・疲れた(バタリ)」

「とりあえず、服が洗えてよかったわ。しかし、40分歩くのはしんどいわー」

「なあ、これからどうする?朝が早かったからまだ昼過ぎだぜ?」

「もったいない気はするけど、正直、これから遊びに出る体力は無いな」

「俺はシエスタにするわ。もう話しかけんといて」

「なんだよ!せっかくイタリアにいるんだぜ?ヴェネツィアでもどこでも行けるだろ?てか、夕飯も買ってねえじゃねえか」

「そういうギルちゃんだって、ベッドにへばってるじゃないの。今日はこれでおしまい。おとなしく寝てれば、腹も減らないって」




「なあフランシス」

「んー?」

「暇」

「ああ」

「もうしばらくここにいることが決まったんだ。どっか行こうぜ?」

「そうね、トーニョの歯ぎしりすごいね」

「そんな話してねえよ!」

「お兄さんもシエスタですー」

「なあ、オーストリアんち行こうぜ!さっき地図見たんだけどよ、ユーロスターならすぐっぽいんだよ!」

「よく見なって。ウィーンって、オーストリアの真ん中よ?」

「ウィーンまで行かなくても、ここの・・・なんとかって街なら行けそうなんだよ」

「日帰りで帰ってくるなんて無理でしょ?」

「行けるって。たぶん」

「それなら、自分で電車の時間を調べてからお兄さんに言ってください」

「俺様ひとりでも行ってきてやるぜ」

「そうしてくださいー」

「なんだよ、つまんねーの」


【15:00】

「なーフランシスー」

「・・・・・」

「なんだ、寝ちまったのかよ。トーニョはぜんっぜん起きる気配が無えし。仕方ねえ、PSPでもやるか。ひとり楽しすぎるぜー」


【18:00】

「・・・冥加の存在、明らかにおかしすぎるだろ。しかし、6時なのになんでこんなに明るいんだよ。てか、イタリアにいるのに昼間っから布団の中でPSPってプロすぎる。あー、早く二人とも起きねえかなー」


【20:00】

「あいつら、どんだけ寝るんだ。もうすぐ響也クリアしちまうぜ。腹減ったー。食いもん何もねぇし。昨日の残りのワインと、飛行機で食わなかったプリッツと、お土産に買ったチーズ・・・もったいねえけど開けるか」


【23:00】

「もう11時か。二人とも起きる気配ねえし、次の大会が終わったらそろそろ寝るか。さすがに今日は疲れたぜ」

「・・・あれ?夜?ギルちゃんおはよう。ずっと起きてたの?」

「おはようじゃねえよ。暇すぎてもうすぐ響也をクリアしちまうよ」

「それはまた。・・・あ、トーニョ」

「んあ?おはよーさん。よー寝たわー」

「てめえの歯ぎしりでマエストロ・フィールド出しそびれたぞ」

「なんなん?ゲームの話?ギルちゃんは相変わらずひとり楽しすぎる天才やんなー。なあ、このチーズ食ってええの?俺、腹へって死にそうや」

「起きて早々かよ。いいけど、全部は食うなよ」

「ギルちゃん、俺も俺もー」

「ぎょうさん寝たから元気になったわ!ギルちゃん、何して遊ぶー?」

「お兄さんはシャワーを浴びてくるよ。あ、ギルちゃん、あとでスチル見せて」

「なんで俺が寝ようとした瞬間に二人して復活すんだ。ふざけんな」

「て、あれ?フランシス、携帯光ってんで?」

「旅行会社からだ!・・・はい、もしもし、はい、え、明日ですか?はい、分かりました・・・」

「なんだって?」

「明日の朝いちで、もう一度空港に行けって。なんか、明日飛行機が飛ぶかもしれなくて、俺たちが今日チェンジしたシートがデータ上ではまた生きてるらしい」

「えー!?明日もまた4時起きやん!昼間寝といて良かったわー」

「俺は寝てねえよ!二日連続で4時間睡眠だよ!」




(身内の反応次第では)つづく(かもしれない)

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性別:
女性
職業:
名誉ネオロマンサー
趣味:
暗くて狭い場所にはまること
自己紹介:
皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
私は、今日も元気にプーと眉毛と髭に恋しています。

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